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ジャズ侍のブログ小説 ~ 青い光      

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1990年代半ばの京都を舞台にしたバンド小説を書いてます。文中の場所、人は全く架空のものであり、実在の場所、人との関係は一切ありません。掲載は当面、毎月第一水曜日の予定。

第三話 「紫の指先」 第一節の3

 もう、何もかも全部ぶち壊して、お父さんと、従順なだけのお母さん、姉貴との生活を、ぶっちゃけチャラにしてしまいたい、って思っていた。
 そんな単純馬鹿な私を冷やしてくれて、救ってくれたのは、テキトーに入った公立高校で、最初に付き合った男子のお姉さんだった。
 彼とは、すぐ冷えた。何で付き合ったのかも覚えていない。話はあまり合わないし、セックスするのが、ホント疲れるだけだったなあ。そろそろ、嫌だな、あんまりしたくないなあ、って言おうと思ってたら、向こうから言ってきた。オマエとは合わないって。そのつまらなさそうな目で見られたら、俺もつまらないだって。あんなに目血走って、はしゃいでたくせに・・・・。
 そうやって別れたけれど、彼のお姉さんは、彼と別れてからも私を可愛がってくれた。
 「ホント、頭の悪い弟でゴメン。代わりに私と付き合う?」と言われた時は、そっち?って、ちょっと退いたけど。「そうじゃなくて、君、弟の友達の中では、イッてる目をしてるから面白そうだし、時々話しでもしに来てよ」って。
 彼女は、頭のいい人だった。目を見て、話しを聴いてれば分かった。高校に行くのは人生の無駄だって言って、高校行かずに予備校行って、大学検定合格を目指していた。でも、時々は特別講座の費用が要るとか言って、親から金を引きだしては、ライブハウスに行ったり、芝居を見に行ったりしていた。
 もの凄く斜に構えた見方をする人だった。私は、私によく似た人だと思ってた。パンク、ニューウェーブが好きで、黒い服しか着なかった。
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by jazzamurai_sakyo | 2009-10-21 00:06 | 第三話 「紫の指先」